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友達

その結婚披露宴は、パティシエである新郎のお友達がウエディングケーキを作り、また板前である新郎の兄が寒ブリの解体から活き作りを披露し、さらに驚くことに新郎新婦のお色直しは、新郎が漁業関係者とあって胸付きゴムカッパに長靴そして麦藁帽子といういでたちであった。

やんややんやの大喝采は言うまでもない。

そして、もう一つの大喝采はというと、新郎の幼馴染二人の男の子による「ニセ新郎新婦」である。

私もニセ新婦のヘアーメイクで協力させてもらった。

まだあどけなさの残る男の子だが、この演出を成功させようと、二人ともやる気満々だ。

(以下二人の会話)

「やべ~、オレ化粧すんの初めてや~~」

「当たり前や!経験あったらこえ~ぞ。でもなかなかイイカンジや」

「マジか?」

「いいか、愛してるぅ~とってもぉ~そぉらに、たぁーいようが、のとこで入場するんぞ!」

「よしわかった。一番を歌い終わったらキスやったな?」

「そうそう、そこでキスや」

「舌は?」

「フツウ、入れんやろうが」


そうね、普通キスもしないし舌も入れないのよ、君達。
でも、そんな心意気の君達に、感動したよ。
本当に新郎新婦の席に座り、つがれた酒を全部飲み干し、本物の新郎とガッチリ抱き合い手を握り合い、見てる私たちは、その友情の深さに心を打たれたよ。

その新郎様は、超がつくほどの「シャイ」な男の子。
写真を撮る時も恥ずかしがって、なかなかお嫁さんと二人で並ぼうとしない。
カメラの方を見るのも一瞬で、すぐに下を向いてしまうほどだ。

出番が終わり、メイクを落としながら君が言った言葉
「オレらね、ガキのころから一緒なんすよ
 アイツが恥ずかしがり屋なの、わかりすぎるほどわかってるんっすよ
 もう、だからね今日アイツの顔見れないんっすよ
 アイツが恥ずかしいなぁって思ってると思うと、オレらもすっげー恥ずかしくて・・・」


本当に、友達とは宝物だと思った。
特に男同士の友情には、その強さを感じる。

自分を受け入れわかってくれている友達がいるといないのとでは、これから生きていく上で相当な違いがあるだろう。
あらためて、友達の大切さを認識した一日であった。



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アサリちゃん

ご本人がイニシャルはダメだ、と言うので仮にアサリちゃんとしておこう。

アサリちゃんは私より5つ年上の、この私が唯一頭の上がらない、はっきり物を言うオネエさんだ。

どうして頭が上がらないか?
それは、私の幼少時のことを、事細かに知ってるからだ。
「アナタね、今そんなにすましてるけど、子供の頃は真っ黒に日焼けして、いつも木によじ登ってまるでサルそのものだったのよ」
と言う具合に、私の知られざる過去を、ついてくる。

アサリちゃんは、小学校の時の誕生日プレゼントがセントバーナード犬という、華麗なる一族の人だが、全くそんなことを感じさせない。
貝堀りはプロ級だし、アケビや野いちごが好きで野山によく出かける。
本当の華麗なる人は、そんなお金では買えない自然界の物を好むのだろう。

さて、本日のアサリちゃんとの会話。
アサリちゃん 「甥っ子がインフルエンザにかかってねぇ~」
私 「でも、タミフルって10代の子供には危ないんでしょ?」
アサリちゃん 「そうみたいね」
私 「うわ~、私かかったらどうしよう」
アサリちゃん 「フー・・・(ため息) アナタねぇ、危ないのは10代なの!アナタ40代でしょ??何錠飲んでも大丈夫よ

こんな具合に、いつもやり込められる私であった

ちなみに、ブログに書かせてもらいますから見て下さいね、と言うと

「ワタシね、パソコン嫌いなのだから見ないわよ

バッサリ切り捨てられるのも、ここまでくると快感である。

ギャップ

そのギャップがいい!という言葉を最近よく耳にする。

藤原紀香などがそのいい例だ。
よくしゃべり、会話も面白く、陽気で笑わせるのが得意な人が、私生活では実は無口でマジメで誠実な人だと、ついクラッときてしまうのだろう。
わかりやすく言うと、友人大勢でカラオケなんぞに行くと、全然さえない俗にいう「イケテない」男が、我々年代でいうと浜田省吾、もしくは尾崎豊あたりを鳥肌が立つくらいうまく歌ったりすると、ついうっとりする。
さっきまでイケテなかったのに、急にいい男に見えたりして、またそのギャップが大きいほど女心をくすぐる。

前置きが長くなったが、先日そんな女の子の着付けをした。
エクステで髪は腰まである。
髪の色はこれ以上はないと思われる漆黒の黒。
自分の肌もいい感じのオークル系。
爪は、赤と黒のネイルアートが。
メイクもつけまつげとアイラインでどこか60年代風。
若いのに独特のオーラがある。
ただ者ではないな、と感じさせる。
ヒップホップ系のダンサーだろうか・・・

「何やってるの?」

「音大行ってます」

「フ~ン、そうなんだ。専攻は?」

「ピアノ、クラシックの・・・」


来たねぇ~、クラクラッときた

メイクの重み

世界フィギュアが開幕した。今日はペアのアイスダンス。職業柄、どうしてもヘアーメイクと衣装に目がいってしまう。

正直言って、「アリャリャ???」というメイクの人もいたりして、トリプルジャンプやスピンの練習もさることながら、メイクのお勉強もしようよ!と思ってしまう。

シンクロの選手達も、自分のメイクは自分でするそうだ。一応ウォータープルーフの化粧品を使うが、水の中でこするわけではないので落ちることはない、と何かの雑誌に書いてあり妙に納得した。

シンクロやフィギュアのように、美しさも得点要素に入る競技は、技はもちろんだが、見た目もかなり重要だ。各選手に、プロのヘアーメイクがついたらもっともっとこれらの競技が華やかになるだろうに。

さて明日はブライダルショーだ。モデルの総勢50名余り。モデル達は優雅に舞台上を歩いているが、こちら裏方は殺気立っている。こんな大きなショーになると、チームプレーが大切になる。他の方々に迷惑をかけないように、頑張ろう、私

初心

3月ともなれば、ほとんどの土日は結婚式場のあるホテルか、どこかの写真スタジオで仕事をしている。

さて本日の前撮りは、天気もよく暖かかったので、屋外での撮影となった。

スタジオの中の計算されたライティングもいいが、太陽の下での自然光での撮影もまたいい。

スタジオの中では若干緊張した笑顔のお二人だが、不思議に外での撮影はいつもの自然な笑顔になる。

ヘアーメイク、着付けの時間は私の真剣勝負だ。あまりに集中するもんだから、瞬きするのを忘れてつい涙がボロボロっと出る。この間なんか鼻水が出てるのもわからず、口の中がしょっぱくなって、ヤベッと思ったくらいだ。あぁ恥ずかしい

ヘアーメイクが終わり、カメラマンが撮影を始めると今度はカメラマンの真剣勝負がはじまる。芸能人じゃないんだから、そんな作ったような笑顔はできない。が、カメラマンはその一瞬のシャッターチャンスを逃さない。それはもう見事というしかないくらいに。

さて、本日特筆すべきは、新郎様のお母様の手作りのお弁当だお赤飯のおむすびに始まり、サンドイッチに自家製漬物、煮物に卵焼き、から揚げ、と豪華絢爛だ息子を思う気持ちがあふれてる。新婦様の隣に座っていた私は、つい「これは嫁の立場としたらプレッシャーを感じますね」と口走ってしまい、この場をどう収めようかと焦りに焦りまくっていたら、そこはさすが新郎様、「いいえ、僕は嫁さんが作ってくれた物なら何でもいいです」とおっしゃるではないかそして静かに微笑む新婦様。いいなぁ~いいなぁ~この光景

何事においても、初心を忘れてはならない。結婚生活においては、なおさらである。今日の初々しいお二人を見ていて、初心に帰らねばならないことが沢山あることに気づいた私であった。
  

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